xiaomi pad 5 proの実力④
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前回はxiaomi pad 5 proとRTX3080搭載パソコンの中終盤戦をお届けしました。
今回は終局までお届けします。
前回、黒117と中で動き出したところで終わりました。
実戦は白118とワタリを止めました。この時に黒119、121が先手で利きます。
そして黒123とスペースを広げると一筋縄ではいかない形に
白124は眼の急所で白126もここを止めないと広げられます。
黒127で手になりました。白128の後に黒Aと打てば一手ヨセコウになります。
しかし黒はすぐにコウはしないで黒129と右下隅に手を入れました。
おそらく、一手ヨセコウでは仕掛けても得しないと判断したのでしょう。
因みに白118で…
白1も思いつきますが、黒2と押し上げるのが良い手です。
白3の強襲も黒4、6を先手で利かしてから黒8、10と打つとやはり一筋縄ではない💦
どんな時にでも手はあるものですね。
白も130とヨセコウは放置して大場に先行します。
白132は中々いやらしい手で白からBの押さえを睨んでます。
よって黒は135と手を入れるところ。
黒143は後にKaTrainで分析したら1.5目損でした。取られた時に持ち込みになるからでしょうか?
黒147といよいよ黒が仕掛けました❗
…てっきりコウ争いが始まると思ったら、白は冷静ですね
白148でこの白の一団は生きを確保しました。しかし黒149に石が来ると今度は白150とこちらに一手かかります。
生きるべきところはしっかり生きるといった感じでしょうか?
黒151と153には驚かせられました。Cのキリ味を狙っています。白154の受けは妥当なところ
黒159も逆にここを白に打たれると困りそうです。
ヨセコウなので本気でコウ立てをせずに、お互いガチガチにガードを固めてコウに備えたということでしょう。
さて前図の後、延々とコウのやり取りが続くので終局の直前まで進めます。
総譜はこちら
黒1の(本譜だと221)コウ立ては無効で白2と解消されました。黒3とハネ出すも白6までで黒が投了となりました。
黒117から目まぐるしく局面が動きましたが最後は白が制しました。
投了時点で白が15目ほど良いようです。
では全局評価レポートを貼ります。
やはり、全体的にxiaomi pad 5 proは劣っていますね。
気なるのはAIと最善手との一致率と損失目数の項目でしょうか?
こういうのを見ると改めて、囲碁は悪手が少ない方が勝つのが明白ですね💧
ただ序~中盤はさほど差がありませんでした。
中盤以降に局面が複雑化してより高性能なパソコンがじわじわ差を広げた感じでしょうか。
しかしお手軽に対局できるタブレットでこの強さなら充分かと思います。
私は現在、対局はタブレットとしてその碁の検討はパソコンで行うパターンになっています❗
次回は2021年10月11日(月)に更新予定です。
内容は未定ですが、リクエストがあれば受け付けます
お気軽にコメントください。
この記事へのコメント
今回の探索設定でGPUがどれだけ働いている感じでしょうか?
せっかくのRTX3080の能力をそんなに生かしていないのだとすると、
パソコンのCPUの能力だけでも結果はそう変わらないとか?
RTX3080についてですが
https://corestoryofgo.seesaa.net/article/481998653.html
ここにパソコン側スクショに細かい数値があるので
ご参照くだされば幸いです。
個人的な感想ですが、布石は人間と同じで差がつきにくく
接近戦になると計算リソースが高いパソコンが有利なのではと思っています。