囲碁AI、次の一手『katago、一瞬のスキを突く』

皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
引き続きAIの碁を取り上げます。

今回はkatagoを取り上げます。
katagoは現在進行系で開発が進んでいる囲碁AIであり、
使っている方も多いかと思います。

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katagoの自己対戦で対局日は2021年です。
今、白が△にケイマしたところです。
普通ならば黒はどう左辺の黒石を捌くかを考えます。

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私の第一感は黒1のケイマでした。
しかし白2から6と先手を取って、白8と押さえるのが良いようです。
なんとも実戦的な打ち方ですね

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実戦、黒は1とノゾキました。確かにここは白の弱点の一つです。
また白の応手を聞いた手でもあります。

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黒1に対してA図、白2と受けるのは緩手で黒3、5となると黒が楽になります。
またB図の白1は頑張った受け方ですが黒3、5と出切られると対応が難しい。

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実戦は白2のグズミを選択しました。妥当なところだと思います。
しかしここで厳しい一手が飛び出しました❗
黒3のツケは予想外です

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実戦、白4と押さえさせてから黒5が好手順です。
黒7、9と切り取れば隅の黒は簡単には死にません。

ここでAIならではの発想が白12に対する黒13です。
普通は白12にどう受けるかを考えるのですが、
黒13とこちらを強化して、隅はコウで味付けをしたのが黒の自慢です。
黒1のノゾキから3のツケ…
白の一瞬のスキを見逃さずに突いた黒の手腕は見事の一言でした。






次回は2021年12月6日(月)に更新予定です。
内容は私の手合の解説を予定しています。

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この記事へのコメント

プロフィール

名前
星川愛生
誕生日:
6月19日
性別:
職業:
囲碁棋士
一言:
古典詰碁と囲碁AIに力を入れてます。

自作パソコンが趣味で機械系には割と強いかも?

最近はVTuberにハマっています(笑)

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