AIを使ったカンニングの対策①
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前回はAIを使ったカンニングの記事を紹介しました。
今回からAIを使ったカンニングをどう防ぐかを考えたいと思います。
最初に根本的な方法を提示して、その後に具体案と問題点を述べます
・電子機器を持ち込ませない
カンニングをするにはスマートフォン等の電子機器が必要
それらを対局場に持ち込めないようにすれば話は早い。
①金属探知機を導入
電子機器であれば金属探知機に引っかかります。
対局場の入り口に空港のような、金属探知機のゲートがあれば理想です。
あるいは入場時にスタッフが棒状の金属探知機で検査も考えられます。
問題点
金属探知機のゲートを設置となると費用の面が問題になります。
スタッフが検査するにしても多くの人手が必要です。
ベルト等の誤検出もあるでしょう。
②手荷物検査
カバン等に隠し持っている場合に有効です。
金属探知機を必要としないのも利点。
現在、日本棋院さんでも実施されています。
問題点
やはり対局者全員という訳にはいかないので確実性には欠けます。
あるいは衣服に隠されていると見つけるのは困難かも知れません。
・電子機器を使わせない
電子機器を持ち込んだとしても使うタイミングがない
もしくは少なければカンニングはやり辛いはず。
①対局の持ち時間を減らす
持ち時間を減らせば単純にカンニングする時間も減ります。
日本棋院、関西棋院ともに4月からお昼休憩の時間がなくなりました。
アマの大会でも応用が効きそう。
問題点
根本的な解決にはなっていない。
良い棋譜を残すという意味では持ち時間が少なくなるのはマイナス。
読みの速さがより重要になるのでベテランには辛いかも。
②インターネット通信を妨害する
多くのAIカンニングは自宅やクラウド上の
高性能なパソコンを使うので無効化できます。
妨害装置も3万円代と比較的安価です。
問題点
効果範囲が10mほどしかないので複数必要。
最近はスマホ単体でも強いので意味がない可能性も。
さて、今回はAIカンニング対策として電子機器について考えてみました。
次回は罰則などを含めた、それ以外の対策について考えます。
次回は2022年4月11日(月)に更新予定です。
AIによるカンニングを防ぐ方法の続きをお伝えします。
皆さんにも有効な案をコメントしていただけると助かります。
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