新ルールでの初対局③
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前々回から4月に実施された『新ルール』での対局を振り返っています。
前回は私の昼食時の様子をお伝えしました。
では対戦相手の川村和憲九段はと言うと、終局まで昼食は取られませんでした。
棋士の中には対局中に眠くなるので昼食を抜く方もおられます。
私の場合は昼食自体を楽しみたいタイプです(笑)
黒は47と白の大石を攻める体勢。
白は48を先手で決めた後に50と下辺になだれ込みます。
白58は部分的には筋ですが、やりすぎました💦
実戦58では白1、3と白の大石を安定させてから
白7と大場に回るのが本筋でした。
黒65は失着です。この手は左下隅の白に手を入れさせてから
白の大石を攻める予定でしたが白68が一石二鳥の好手です。
白68は左下隅白の生きを見つつ、白AやBの飛び出しを狙っています。
実戦は黒69からコウ含みの戦いが始まりましたが
最後になんとか勝ちを拾うことができました。
詰碁的には黒1、3の後に黒5のオキで白が死にですが
ここで白6のコスミが先手になり、8まで白生きになります。
さて、計3回にわたって新ルールでの初対局をお送りしました。
休憩時間がなくなり、外にも出れないのは寂しい限りです💧
しかしよくよく考えると、江戸時代の御城碁でも対局が終わるまで
外に出れなかったので、むしろ本来の形に戻っただけなのかも知れませんね
次回は2022年5月9日(月)に更新予定です。
5月2日に四天王寺で開催された「大古本祭り」の
様子をお伝えします。
もちろん、囲碁の本の話です(笑)
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