囲碁AI、次の一手『ツギの比較』②
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前回はAIの碁からツギについての解説しました。
今回もAI同士の対局からツギの比較をしてみます。
前回と同じくkatagoの対局です。
私自身がkatagoを使っているので、題材になりやすい傾向があります💦
今後は他のAIの碁も取り上げたいですね。
さて、せっかくなのでテーマ図までの手順を載せました。
白12はAIが多用する手で私も良く打ちます
黒21が最近打たれている手法で、あえて白22と頭を叩かせています
黒23の後に白がどう打つかが問題です。
1図、白1はツギあるいはカタツギです。
基本的なツギで、長所は手堅いこと短所は働きに乏しい点が挙げられます。
2図、白1がカケツギです。白Aも方向は違いますがカケツギになります。
長所はカタツギより一路離れているので、その分影響力があります。
この局面では右辺や中央に影響しています。
短所は黒Aを利かされやすいのと、下手をすると愚形になる点が挙げられます。
実戦は3図、白1と打ちました。
前回も解説しましたがケイマツギと言います。
長所はカケツギよりも更に影響力があるのと
相手からノゾキなどの利かしが打ちづらい点が挙げられます。
それと見た目がカッコイイのも長所です(笑)
短所は薄い形なので空中分解しやすい点でしょうか。
ちなみに4図、黒1のキリは白2、4でシチョウです。
仮にシチョウが悪くなった場合でも白4でAからアタリして捨てる変化もあります。
5図、黒1とこちらのキリは白2から6まで白△の四子を捨てる方針です。
今回は3つのツギを詳細に解説しました。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
この記事へのコメント