囲碁AI、次の一手『ツギの比較』②

皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。

前回はAIの碁からツギについての解説しました。
今回もAI同士の対局からツギの比較をしてみます。

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前回と同じくkatagoの対局です。
私自身がkatagoを使っているので、題材になりやすい傾向があります💦
今後は他のAIの碁も取り上げたいですね。
さて、せっかくなのでテーマ図までの手順を載せました。
白12はAIが多用する手で私も良く打ちます
黒21が最近打たれている手法で、あえて白22と頭を叩かせています
黒23の後に白がどう打つかが問題です。




スクリーンショット 2022-08-13 033140.png
1図、白1はツギあるいはカタツギです。
基本的なツギで、長所は手堅いこと短所は働きに乏しい点が挙げられます。

スクリーンショット 2022-08-13 033510.png
2図、白1がカケツギです。白Aも方向は違いますがカケツギになります。
長所カタツギより一路離れているので、その分影響力があります。
この局面では右辺や中央に影響しています。
短所は黒Aを利かされやすいのと、下手をすると愚形になる点が挙げられます。

スクリーンショット 2022-08-13 033827.png
実戦は3図、白1と打ちました。
前回も解説しましたがケイマツギと言います。
長所カケツギよりも更に影響力があるのと
相手からノゾキなどの利かしが打ちづらい点が挙げられます。
それと見た目がカッコイイのも長所です(笑)
短所は薄い形なので空中分解しやすい点でしょうか。

スクリーンショット 2022-08-13 032041.png
ちなみに4図、黒1のキリは白2、4でシチョウです。
仮にシチョウが悪くなった場合でも白4でAからアタリして捨てる変化もあります。
5図、黒1とこちらのキリは白2から6まで白△の四子を捨てる方針です。

今回は3つツギを詳細に解説しました。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

次回は2022年8月22日(月)に更新予定です。
国立国会図書館について書く予定です。

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プロフィール

名前
星川愛生
誕生日:
6月19日
性別:
職業:
囲碁棋士
一言:
古典詰碁と囲碁AIに力を入れてます。

自作パソコンが趣味で機械系には割と強いかも?

最近はVTuberにハマっています(笑)

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