第14回UEC杯の注目AIの紹介③
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前々回、前回と「第14回UEC杯コンピュータ囲碁大会」から注目AIをご紹介しました。
さて、今回はいよいよUEC杯の優勝AIをご紹介します。
今回優勝したのは「Symplect Go」というAIです。
中国からの参加で、なんと代表者が弱冠17歳の高校生です❗
Symplect Go自体は完全なオリジナルではなくkatagoをベースに開発したとのこと。
では早速棋譜を見ていきましょう。
Symplect Goの白番で黒はkatagoです。事実上の決勝戦といえるでしょう。
白16のハサミに黒17とハサミ返すのは最近の流行ですね。
白18の手抜きも面白い手です。
黒19に白20と二間に受けるのはAIが好む手。黒は21と仕掛けました。
白22の押さえは厳しい手ですね。黒も23と譲りません。
24、25はお互いに「キリ違え、一方ノビよ」の格言通り。
黒27の手筋で見事な応酬です。黒43まで一段落しました。
白は44から46、48と黒を包囲を狙います。
黒は51、53で一応凌いでいます。白64も柔軟な手。
白76と外すのは参考になります。黒77のウチコミも厳しい発想ですね

白100まで全くの互角のようです。最後は白の1目半勝ちとなりました。
正直、私の棋力では敗因を発見できませんでした💧
棋譜は
に貼っておきますので、興味ある方はどうぞ

何にせよ、ハイレベルな対局でした❗
新しいAIが新しい世代の努力で開発されるのは喜ばしいですね🎵
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