コウの種類いろいろ③-1『新発見のコウ!?』
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
前々回からコウについての記事を紹介しています。
最近、私は適情録という中国の古典詰碁を調べています。
その中の変化図で摩訶不思議なコウを発見しました❗
1図が原図です。白先でコウにする問題。適情録は白番の問題が多いです。
正解自体はシンプルで2図となります。白7が好手で黒14まで本コウになります。
では2図の白7で3図、白7のキリはどんな変化になるのでしょうか?
4図、黒は8、10と打つしかありません。白11と黒12もこれしかありません。
5図、ここからがテーマ図になります。白13が粘りの一手です。
黒14の押さえに白15で一手ヨセコウです。白Aと打ってようやく本コウ。
しかし、私はこの図を見た時に疑問が生まれました
6図、黒1とコウを取った時に白2とこちらにツケる手があります。
黒3の押さえに白4で白不利の一手ヨセコウです…。
なんと一手ヨセコウが2つ出来ました。何とも摩訶不思議なコウです。
他の棋士に聞いてもこれが何コウかは分かりませんでした💦
一手ヨセコウが2つあるので『両一手ヨセコウ』と私が名付けしましたが
棋士仲間には不評でした(笑)
次回、このコウの正体に迫ります❗
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