コウの種類いろいろ④『仕掛けたら損?』
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
コウの記事も今回で5回目になります。
ここでコウの種類についてまとめます❗
まずは基本的なものを
「本コウ」白黒ともに1手で解消できる。
「ヨセコウ」不利な方が何手か詰めて本コウになる形。
「段コウ」解消するまで何段階かかかる形。
1図、実戦でも良くでてくる形。
2図、黒1は悪手。白2で本コウになってしまいます。
3図、黒1が正しい手。白2に黒3とつなぎます。これを「万年コウ」と言います。
白はAからDと詰めてからEと打ってようやく本コウ。
仕掛ける方にたくさんの手数がかかるので万年なのでしょう。
次に本ブログで紹介したコウ
「一手ヨセ二段コウ」不利な方が1手詰めて、ようやく二段コウになる形。
「保留コウ」一方が仕掛けずに保留できるコウ。ここ10年で知られるように。
「一手ヨセ保留コウ」一手ヨセコウと保留コウが組み合わさった形。
プロ棋士にも知られていない世にも珍しいコウ。
話は変わりますが、関西棋院こども道場の講師には
プロ棋士だけでなくアマ講師も何人かいます。
坂本駿アマのその中の一人です。
その彼に何か面白いコウが無いか聞いたところ、4図を教えてもらいました。
黒からどんな手段がありますか?
5図、黒1が好手です。黒からAとBのホウリコミを見合いにしています。
白としてはAやBに打っても本コウなので放置が最善でしょう。
また黒からも直ぐに仕掛ける意味はないので放置します。
これを「放置コウ」と言います。
保留コウとの違いは、先に仕掛ける方が明確に損だという点です。
お互い、相手に仕掛けて欲しいと思っています。
ふと、ここで疑問点を思い付きました
例えば、上の図のように放置コウで終局まで行ったとします。
黒地は△で計9目です。
白はAと打った瞬間に9目、Bともう1つ手入れしたら8目になり、白負けです。
日本の囲碁ルールではコウ立ての数に関係なく、
本コウの場合は手入れ、または解消しなければなりません。
一手ヨセコウの場合は手入れは必要ありません。
では、放置コウの場合はどうなるのでしょうか?
何となくAとBの2箇所に手入れさせられるのは悔しい気がします💧
囲碁のルールに詳しい方のコメントお待ちしています❗
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