囲碁AI、次の一手『コウの活用技』
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
以前コウの種類について、記事を紹介しました。
しかし、実戦でコウを活用するのは中々に難しい。
今回はAI同士の対局からコウに関する次の一手を出題します。
katago同士の対局。黒が今、◎に打ったところです。
終盤ですが、白からどのようなヨセが有効でしょうか?
実戦は1図、白1と打ちました。黒は2と受ける一手です。
問題はこの後にどう打つかです。
2図、白3と固くツグのは常識的ですが、後手で黒6に回られます。
3図、白3のカケツギは工夫した手です。
後で白7とハネるのが大きい手。黒Aには白Bとコウにする手段があります。
白7には黒Bと引くのが無難な受けでしょう。
実戦は4図、白3と一線にハネてから白5とカケツギ。
黒は6とコウを取りました。
5図、実戦は白7のコウ立てをしてから9の取り返しです。
コウ立ての数は白が多いので黒10はやむを得ないでしょう。
白は11と中央にも回れました❗
6図、白1のハネに黒2と緩めるのは3を先手で決めた後に
白5と中央に回ります。黒6のキリには白7とコウで粘ることができます。
いかがでしたか?コウを活用すれば、かなり有利に局面を進めれます。
強い人ほど、コウの使い方が上手ですよね

この記事へのコメント