レア棋書ご紹介『新撰碁経衆妙』#3
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
今回も『新撰碁経衆妙』についてのお話します。
前回、『碁経衆妙後編』と『新撰碁経衆妙』は
別の写本を元にしたのでは…との仮説をお伝えしました。
さて、前回と同じく後編と新撰の比較。
左が後編で右が新撰です。
赤丸で囲ったところにご注目ください。
同じ詰碁ですが、白と黒が逆になっています。
もし、同じ写本なら白と黒を入れ替えるのは不自然です
手番をそろえるのなら、理由としてはあり得ます。
しかし後編も新撰も手番はバラバラでした。
以上のことから、それぞれ別の写本を参考にしたと思われます。
では今回も詰碁自体も解いていきましょう
黒番で生きる問題です。手数はわりと多いですね💦
まずは黒1の押さえが肝要です。
白は2のアテコミから4の出が厳しい手。
白6に対して黒は…。
黒7のホウリコミが手筋です。
黒7の効果で9と11が先手。黒13まで黒生きとなりました。
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