AIの登場で人間の囲碁のレベルが劇的に向上?
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
少し前になりますが、GIGAZINEさんで興味深い記事が掲載されていました。
簡単にいうと、現在プロ棋士の棋力がAI登場前よりも上がっているとのこと。
そのこと自体は以前より言及されていましたが、
記事では更に詳細な研究結果が示されています。
「低レベルなプロ棋士でもAI登場前のトップ棋士に匹敵」の一文が面白い。
低レベルとは手厳しいですが、プロ棋士でも棋力差はあるので致し方ないですね💦
しかし、プロはアマよりも棋力差は小さいので昔のトップ棋士に匹敵は納得かも
今回の記事には書かれてませんが、
アマの棋力もAIのお陰で向上していると思われます。
また記事内にある「1950年代から2010年代半ばまでプロ棋士の棋力が頭打ちで上達の限界に達していた」の一文も納得できます。
1950年よりももっと昔の…例えば本因坊道策や秀策が現代のトップ棋士と対局したら…というのは良く言われてきました。
私もAI登場前までは囲碁には限界があって棋風の差こそあれ、いつの時代のトップ棋士も同じ限界で留まっているのではと思ってました。
しかし、AIの登場によって人の限界はともかく
囲碁の限界にはまだまだ到達していません。
それは今もなお、AIの棋力が上がっていることで証明されました。
記事内でも言及されていますが「ある選手が1マイルを世界初で4分以内に走りきると、その後1マイル4分切りを達成するランナーの数が急増。現代では高校生でも1マイル4分切りを成し遂げています。」
というのは囲碁でも当てはまるようです。
AIはもちろん凄いですが人間も限界なんて本当はないのかも知れませんね。
今後は強いだけのAIではなく、適切な上達を指導してくれるAIが登場したら
更に人類の棋力が向上するでしょう
そんな未来が待ち遠しいとも思いますが、そうなると棋士の仕事もなくなるのではと心配でもあります(笑)
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