レア棋書ご紹介『適情録』#1

皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。

今回から適情録をご紹介します。
適情録は中国、明の時代の棋書。
Wikipediaには『林応龍が日本の僧侶、虚中と協力して1525年に刊行された。』
とあります。
1525年と言えば、今からほぼ500年前❗
なので「こんな形は500年前からこう打つと決まっとる!
が誇張でも何でもなく使えます(笑)

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私が入手したのは当然原本ではなく、
1980年に組本社が発行したもので、呉清源九段が解説しています。
※正確には適情録本体ではなく解説本です。

内容的には囲碁の理論や易経、そして詰碁が記されています。
私的には詰碁が特に研究対象です📝

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では早速、適情録から出題です。
白先黒死。適情録はすべて白からの問題です。

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の図は、玄玄碁経の『太乙眞人
適情録は玄玄碁経の問題を辺に移動させて、作り直したものが複数あります。





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正解は白1のオキです。
いわゆる『三目の真ん中』の急所ですね。
黒2には白3が正着。

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黒4に白5と切って、黒はダメツマリで窮しています。

スクリーンショット 2024-06-28 052357 (1).png
黒2の時に白3のハネは俗筋。
黒6の取りが先手になって、黒8までコウで白が失敗です。

次回は2024年7月15日(月)に更新予定です。

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プロフィール

名前
星川愛生
誕生日:
6月19日
性別:
職業:
囲碁棋士
一言:
古典詰碁と囲碁AIに力を入れてます。

自作パソコンが趣味で機械系には割と強いかも?

最近はVTuberにハマっています(笑)

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