レア棋書ご紹介『適情録』#3
皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。
今回も適情録をご紹介します。
適情録には易経も載っていて、珍しい棋書でもあります。
易経とは、古代中国の哲学書で占いのことでもあるようです。
『白黒の碁石は361個で、実は易経の象数から出ている。』
と適情録にあります。
棋士である父が「昔、碁盤は占いの道具だったんだ。」
と言っていたのを思い出しました。
その証左が今になって、適情録で確認できたのは感慨深いです。
白先です。黒が△に置いてきたところでしょうか?
黒にも好手があって、コウになります。
白1のグズミが正解。ここを連絡させてはダメです。
黒2のハネには白3のトビが手筋です。
そして白5の時に…
黒6が粘りの手で、白7までコウが最善です。
正解図の白3で1の押さえは失敗です。
黒2とつながれて、白3には黒4でAとBが見合いで白死になります。
この記事へのコメント