2025年04月14日 玄玄碁経から紐解く中国史(4) 囲碁 古典詰碁 解説 皆さん、こんにちは。 関西棋院棋士の星川愛生です。これまで3回にわたって、項羽と劉邦にまつわる詰碁を玄玄碁経から紹介しました。玄玄碁経から紐解く中国史(1)玄玄碁経から紐解く中国史(2)玄玄碁経から紐解く中国史(3)楚漢戦争といえば、当然項羽と劉邦が主役です。しかし、第3の主人公と言ってよい人物がいます。それが韓信です。韓信は最初、項羽の元にいましたが冷遇され、劉邦のところに身を寄せました。そして劉邦軍で頭角を現し、張良や蕭何と共に漢の三傑の一人となったのです。 そんな韓信の名を冠した詰碁、玄玄碁経『韓信取三秦勢』です。「韓信は蕭何の推薦で高祖に仕え、項羽が分封した三秦(雍・塞・翟)を攻略し平定した。」という意味のようです。かなりの難問です黒1のノゾキから黒3が正解です。黒の強力な外勢を活かす好手です白4はやむなしです。ここで黒5、7のデギリが肝要です。白10には黒11が好手。これは取られた後の形を見据えています。白16で黒四子は取られてしまいましたが…黒17と取り返す手がありました。白18に黒19、白は次にAに取ってコウです。韓信は項羽の軍を度々破って、劉邦の勝利に大きく貢献しました。一時は斉王にまでなりましたが、最後は謀反を起こして討たれてしまいました戦時の英雄が平和になった時の身の振り方は考えさせられますね…。次回は2025年4月28日(月)に更新予定です。このブログ以外にも面白いブログがのリンクから見れます#プロ棋士#囲碁#gogame#ボードゲーム#古典#項羽と劉邦
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